みかも山から群馬県立館林美術館



1 万葉集に詠われたみかも山


みかも山は、栃木県佐野市街地から5kmほどにある身近で手頃なハイキングコースで、古い時代には万葉集に詠われている。 

下毛野 みかもの山の小楢のす まぐはし児ろは 誰が笥か持たむ

下野(しもつけ)の みかもの山の小楢の木のように かわいい娘は だれの食器をもつようになる(妻になる)のだろう

かわいい娘をたとえるのに「小楢の木」というのは、意表をつかれる。ユリでもスミレでも、花ならいかにもだけれど、雑木林の代表のような木にたとえている。
もっとも雑木林というのは、たぶん近代の言葉で、古代にはそういう概念はなかったのかもしれないが、美しい花を咲かせる木や、建築に有用な木と、そうでない木とを区別する意識はあったろうと思う。
しかし、この山を歩いてみると、確かに美しい林である。
幾度か歩いているが、いちばん最近行ったのはの秋の終わり、紅葉が終わり近い頃だった。
東西南北、4方向から登り口があるが、そのときは西から上がった。
もうだいぶ葉が落ちて木々の間がすいていて、1本1本の細い幹の連続が見はるかせて、その間を空気が軽く流れているように感じられる。
紅葉がいい林は新緑もいい。春にはきっと見事な新緑も楽しめるに違いない。
1つの花のように美しい女性もいいが、この林まるごとのような、生き生きとして濃密すぎない、清楚な雰囲気を漂わせる女性がいたら会ってみたい、と思う。



コース概要

市街地から近い山なので市民の憩いの場として整備されていて、東西南北4方向から入ることができる。
フラワートレインという、レールはないが、列車型に車両をつないだ乗り物もあって、山頂のすぐ下まで上がれる。
北側を旧国道50号、南側を新しい国道50号、西側を東北自動車道に囲まれている。

          北口(カタクリの里)
             40
          竜ケ岳(229m)
             20
西口    30   みかもの関跡    東口
(ハーブ園)       15
          中岳(210m)
             10
           みかも神社
             20
            南口

   *地点間の黒い数字は登り方向でのおよその所要時間(単位 分)


1 南北に長い
2 東西南北に登り口がある
3 北に竜ケ岳というピーク、南に中岳というピークがあり、その間にみかもの関跡がある

これだけ頭にいれておけば道に悩まない。
山は、佐野市、岩舟町、藤岡町の3つの市町にまたがっていて、これに栃木県公園事務所も関わるので、整備されて道が多くあるのに、標識が不統一・不親切。けっこう悩む人がいて、歩いているとよく道をきかれる。
4つの登り口に置いてある案内図もマチマチで、北口にある地図では、カタクリの里の詳細な地図がかいてあるが、それより南は「至竜ヶ岳」と省略されてしまっていたりする。
地図や磁石を持っていくほどの山ではなく、家族でちょっと行ってみようかと気軽に行くくらいの山なので、歩く身になって標識を要所に置いてほしいと思う。
もちろん多すぎても煩わしい。
必要なところに必要なだけの標識があり、不要なところには余計な標識が1本もないのが理想だが、今のところ足りない。
(2002.1記)


4方向からの各コースの案内


北から:
旧国道50号から少し入ったところに入口がある。
山道に入ると「カタクリの里」がある。このコースは日が当たらない斜面にあり、早い春にカタクリが咲く。イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲなど、他の花も多い。
駐車場が狭いので、カタクリの時期には混雑する。
眺めのいい竜ケ岳への最短コースになる。(他のコースもとても時間がかかるわけではないが)





西から:
いちばん新らしくできた登り口。
きれいな雑木林の階段を行くとみかもの関跡にでる。
出発点の駐車場付近にはハーブ園があり、ハーブ茶を飲める休憩施設がある。
降りてきてから、今、登ってきたばかりの竜ケ岳を眺めながらコーヒーやハーブティーを味わうのはとても気持ちがいい。
東北自動車道に面する位置にある。(東北道から直接行けるわけではない。佐野icで降りて国道50号経由になる。)


南から:
国道50号線沿いにある。
みかも神社、ハンググライダーが飛び立つ地点(見晴らしがいい=右の写真)を経て、中岳にいたる。中岳からの展望はよくない。




東から:
ここも広い駐車場があり、休憩施設、物産店などがある。



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