| みかも山から群馬県立館林美術館 |
| 2 群馬県立館林美術館 群馬県館林市日向町2003 東武伊勢崎線多々良駅徒歩15分 東北自動車道館林icから9km 9:30-17:00 休館:月曜日(休日の場合は翌日) 年末年始 展示替え期間 tel.0276-72-8188 fax.0276-72-8338 url http://www.gmat.gsn.ed.jp/index.html
2001年10月26日に開館。群馬県の県立美術館としては2つ目。 「自然と人間のかかわり」をテーマに作品を収蔵・展示。 常設展や大小の企画展に加え、周囲の自然を生かして、フィールドワークを取り入れたワークショップなども行う。 館林市街の西、多々良沼などがある低地帯にある。みかも山や唐沢山などの付近の低山や、その外側の北関東の山々を望むことができる。 ここを訪れて駐車場側から美術館に近づいていくと、水が流れ、庭が広がる、とてものびやかな景色が展開して、気持ちがのびのびしてくる。 奥に、横に長い本館があって、展示室2−4がある。 その手前、なだらかに傾いている芝生の広場につきだしている半円形が展示室1。 ここには主に彫刻を展示している。 今のところ、芝生には樹木だけだが、やがて屋外彫刻を設置して中と外と一体の展示空間にしたいという計画らしい。 とびだした半円形の展示室1がとても目立つ。 この美術館には、工事中から何度か見にきていたが、まだ整備されていない庭のなかに立つ、その壁面と屋根の不思議なそり具合が何となく気になっていた。 設計者、第一工房の高橋?一によれば、その屋根は自然をテーマにする美術館にふさわしく、動物たちをその影で休ませる葉であって、「巨大な木の葉は天空に中心をもつ巨大な球殻の一片であり、これを支える壁は地中の奥深くに中心をもつ円錐の一部」であるという。 (「新建築」2002年1月号。?の文字をうまく画面に表示できないのですが、「青光」を1つにした字です。)
スケールの大きな発想に惹かれた。 市内に向井千秋記念子ども科学館があるが、そちらとの連想から、「天空から飛んできて地中深くに突き刺さった円錐状宇宙船を転用した展示室」というようなことも思った。 全体にとてもすっきりしていて、歩いていると気持ちがいい。 建物内の配置にわかりにくいところ、いかにもムダで過剰な贅肉のようなところがない。 中も外も素材がそのまますっと明快な表情を作っている。 庭に向いて開いた展示室1の床は石灰岩、天井はアルミ、壁はガラス。 外壁はアフリカンレッドという花崗岩で、屋根はステンレスパネル。 建築を取り囲む外部は、水と石と草。 敷地内は芝生や草に覆われ、間を水が流れている。水の底には、あるところでは明るい凝灰岩、またあるところでは黒みをおびた蛇紋岩が沈められ、しかも石ころの大きさにも場所により大小の変化がつけられていて、退屈させない。
工事中からときどき見に来ては開館を楽しみにしていたのだが、待ちかねて開館初日に来て1つがっかりしたのは、正面入口のすぐ前にバリー・フラナガン「鐘の上の兎」があったこと。 この人の兎の作品は1992年開館の郡山市立美術館にもあった。 1997年開館の宇都宮美術館にもにあった。 いい作品が多くの美術館に収蔵され、展示されるのは当然ありうることだが、東北自動車道沿いの美術館の入口付近に、カーネル・サンダースのように置いてあるのはどうかと思う。(宇都宮美術館のは入口からやや離れているが、入口に向かって急いでいるかのような位置にある。) ここからすぐ近くにあるアカマツの林に、館林市が「彫刻の小径」と名づけて40ほどの屋外彫刻を置いている。 展示室1から見える芝生の広場に屋外彫刻を置く計画は、うっかりすると密度が濃くなりすぎてうっとうしい景観になりかねない。 これから彫刻を置く場合には、今の、広々として、開放的で、のびやかな雰囲気を壊さないよう、十分に考えて選び、配置してもらいたいものだと思う。 |
| TOP / このコースの目次に戻る / 次へ→ |