三境山から富弘美術館


 完成後の新・富弘美術館 (追加)





2005年4月に新しい美術館が開館した。
半年ほどたってしまった9月に、ようやく新しい姿を見にいくことができた。
印象は、率直にいって、期待はずれだった。
外形は四角く、平べったい。地上階は1階で、地下に機械室などがある。入口が円形にくぼんで、中が円の組み合わせになっている。 

円形の組み合わせが最大の特徴だが、そのよさはとくになく、その不都合さは予想どおり(あるいは予想以上)だった。
円の内周に沿って作品を見ていくと方角がわからなくなることについて、設計者は案内表示を工夫すると言っていたが、やはりわかりにくい。
部屋の中の、どの部分を見終えて、次にどちらにすすむのか、さっとわからない。
円形の展示室がいくつもあって、見るべき部屋を全部見終えたのかな?という取り残し感がある。看視の人が観客の動きを見ていて、こちらをまだご覧になっていません−みたいな案内をして、苦労しているようだ。
そもそもロビーから順路の初めにどの展示室に向かったらいいのか、尋ねている人がいる。



入口が弧を描いている。



全体は、基本的に四角。



一部、こういう外側もある。



壁の下のほうに丸い穴がいくつかあいていて外が見えるが、円と円の間の狭い庭で、窮屈な感じがする。
外から見ると、その丸い穴からの雨の垂れ下がり跡が汚くなりかけている。清掃・保守もたいへんではないだろうか。




円が連なっている屋根を上から眺めたいところだが、道の反対側の山は、立入禁止になっていて、上がれない。
2階以上のつくりにしてあって内部に円の連なりを見下ろせる視点でもあればいいのだが、それもないので、結局、部分的に弧をえがく展示空間を歩くだけのことになってしまっている。部屋が丸いということが、特別、積極的な意味をもっていない。



草木湖に面した部屋は「風のへや」と名づけられ、展望があり、自動ドアで屋外のデッキに出て散策もできる。
惜しいことに、ここが外れの、裏の部屋みたいになっている。もっと晴れがましく展望を楽しめる空間だったらよかたのにと思う。


トイレがちょっとかわった雰囲気。



風の部屋。写真左(座った位置からは正面)が湖方向。


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