| 弥山から厳島神社・宮島歴史民俗資料館 |
| 弥山(みせん・530m)は厳島神社の背後にある信仰の山。JRか広電の宮島口駅から船で宮島に渡り、海抜0メートルから登ると、瀬戸内海のゆったりとした展望が広がっている。 海に建つ厳島神社とあわせて、世界文化遺産に登録されている。
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| 登山口 0:00 |
水族館近くの民宿に泊まった。 夕飯に焼きガキというものがでて初めて食べた。熱く焼けたゴツゴツの殻を開いて口にすると、ふっくらした噛みごたえがあって、とてもおいしいものだった。 弥山にいくつかあるコースのうち、その宿から近いところから登りはじめる大聖院(だいしょういん)コースを行ってみることにした。 標識にしたがって坂を少し上がると大聖院がある。神仏習合で、神前で読経するというようなことが行われていたという。斜面に沿って石段、鐘楼、本堂と続く大規模な構えをしている。沢を隔てた道から、それらを望みながら上がっていく。 細い山道から沢に大きな1枚岩が張り出しているのがあって高倉上皇御幸石とかかれた札が立っている。かつて高貴な方がここで休まれたということらしい。 山道自体が石材を並べた階段になっているし、このあともずっと、このコースは石の道だった。 |
| 白糸の瀧分岐 0:13 |
ここで右折する。 振り返ると、のぼってきた石段の先に朝焼けの海が広がり、厳島神社の大鳥居も見える。 |
四阿 0:25![]() |
神社の全景を見下ろす。海がゆったりと水をたたえ、対岸に並ぶビルに朝日が当たっている。 あいかわらず徹底して石段の道が続く。これだけの量の石材を運び上げ、階段状に並べていく労力はたいへんなものだったろうと思う。 このコースを登りに選んでよかった。こんな長い石段を下ったら、もともと弱い膝が完全にいたんでしまいそう。 沢の水も石の上を流れているし、石壁を滝が流れ落ちているところもあった。 |
| ほこら 0:43 |
巨大な岩が、かろうじて斜面にひっかかっている。その下に小さな仏たちが置かれている。押しつぶされそうにも見えるし、ちょこんと雨宿りしているようでもある。 |
| 御山神社分岐 1:12 |
山頂への道からそれて細い道を上がる。 |
| 御山神社 1:15 |
鳥居を正面に眺める位置に立つと、その先にきれいに盛り上がるスカイラインを描く山が控えている。山と鳥居と自分の立つ場所を結ぶ線はかなりの高みにあって、両側は切り立っていて、急斜面にうっそうと木が茂っている先は海に落ちている。 山は神が降りてくるところという信仰があるけれど、初めて、ああ、ここに神が降りて来る−ということを実感として感じた。 振り返ると、赤い社(やしろ)が3つあるなかに動くものが目に入る。感動を引きずって、まさか神さま?!と思うと、猿だった。1つの社に腰かけて、目を合わさないまま、こちらの動きを注意している。 「奥の院まで40分」という標識があるが、そこまでは行かないことにして、分岐に戻る。 分岐のすぐ先に水掛地蔵堂。水を掛けてお参りすれば子どもの願いが叶うというので、そのとおりお参りする。 |
| 山頂 1:35 |
大きな岩がゴロゴロ重なっている間を抜けて登ると山頂に着く。 写真では、まるで芝生の公園のように見えてしまうかもしれないが、これも大きな岩の平坦な面が地表にでている。 海と島の展望が広がっている。 厳島は、南北10km、東西4km。南に岩舟山、中央に駒ケ林、弥山は北にあって標高530m。中生代白亜紀末、マグマが地下深く貫入して岩石化した黒雲母花崗岩から成る。 島には、ツガ、モミなどの暖温帯性の針葉樹からヤブツバキ、イヌガシなどの常緑樹まで約700種類の植物からなる原生林が残り、「植物標本室」と形容されるほどで、特別天然記念物に指定され、厳島神社とあわせて世界遺産にも指定されている。 残念なのは、いかつい展望台。普通の山でも目障りだが、ここは普通ではない山。信仰の山であり、そのために瀬戸内の島でもここだけという原生林が残っている。 そういう山の山頂に、どうしてこんなものを作れるだろうかと、腹立たしかったり、悲しかったりする。 |
| 不消霊火堂 1:40 |
ロープウエイ駅方面に下ると、不消霊火堂(きえずのれいかどう)がある。 真言宗の祖、空海(弘法大師)が修行した護摩の火が1200年ほども絶えずに燃えているというもので、堂内はすすに覆われ、異様に黒い闇のなかで炎が燃えている。 1901年に操業を始めた八幡製鉄所の溶鉱炉の種火となり、広島平和記念公園の「平和の火」もここから採火されたという。 806年に唐から帰った空海が、都に戻る途中に100日間修行したという弥山本堂・求聞持堂(ぐもんじどう)がすぐ前にある。 |
| もみじ谷分岐 1:55 |
ロープウエイのしし岩駅へ向かうが、その手前、「もみじ谷」への案内標識にしたがって左へ折れる。 こちらは土と葉の道で、下っていくには地面が適度にやわらかで、大聖院コースを下りに選ばなくてよかったと何度も思った。 展望はないが、静かで、よい山道だった。 沢に沿っいて、堰堤14号あたりから数字が小さくなっていき、1号をすぎるともみじ谷公園に降り着く。 もみじ谷公園では、ゆるやかに波打つ傾斜地のなかに、樹木があり、茶店があり、のんきに鹿が散歩している。 |
| 豊国神社・千畳閣 2:45 |
(とよくにじんじゃ・せんじょうかく) 建造を命じた豊臣秀吉が亡くなったために未完成の状態で終わったという豊国神社の本堂。 桁行き正面13間、背面15間、梁間8間、入母屋造り、本瓦葺き。 1910年、特別保護建造物。1963年、国指定重要文化財建造物。 未完成で開放的なために、床に上がって涼んだり、土産物の楊枝が売られたり、人々に親しまれたという。 小さな島に、あけっぴろげな大空間があるのが心地よい。きっちり出来上がってしまわずに、半ば放置されたような様子のまま存在しているのが印象に残る。 東京のどこかにこんなのがあると、どんなふうだろう?ちょっと見てみたいと思う。 千畳閣から厳島神社は数分の距離。 ◇ ◇ 広島には、2泊3日で行ったのを2つのコースに分けた。 2003年3月初旬の広島は、3日とも、青空と通り雨が日に何度もいれかわる、おかしな天気だった。(いつもこんなわけではないだろうと思う) 山道では、いつの間にか薄暗くなって細い雨が落ちてきたかと思うと、また晴れて海が輝きだす。 広島市街でも、雨に降られてデパートの庇や、銀行のキャッシュサービスとか、あちこちで雨宿りしたのだが、傘は一度も使わずにすんだ。暑くはないが、どこかの熱帯の国のような気候だった。 |
| (経過時間には、休憩や見学の時間を含みません) |
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