| 去りがたかった山 : 平標山 |
|||
![]()
|
平標山(たいらっぴょうやま 1984m)は、谷川岳あたりまで連なっていく緑の笹の山。 雪が消え残る季節に行ってみると、ところどころに白い雪の層があり、コントラストがみごとだった。 山頂のなだらかなふくらみに座って、展望を楽しみながらウォークマンで好きな音楽を聴いていると、音が、眺めている風景の ( つまり世界の ) 全部に満ちているように感じられ、この世にいるのでないような歓びを覚える。 山頂からゆっくり歩いてきて平標小屋から下りにかかると、樹林帯に入り、広い展望は視界から消える。小屋でひと休みして、さあ、降りようと最初の1歩を歩き出そうとするときの別れを惜しむ気持ち。
|
去りがたかった美術館 : 岡山市立オリエント美術館 |
夕方、友人と会う約束をしていて、それまでのあまり長くない時間をつぶそうと思って気楽に入ったのだが、思いがけず素晴らしい美術館だった。 もともとオリエントの陶器の色や形や質感などが好きということもあるけれど、建物がそれらの展示品と調和するように作られている。 同じ岡山市内に、同じ岡田新一設計の県立美術館があるが、そちらにはとくに強い印象はなかった。こちらは規模が小さいかわり、かえって壁の色、材質、照明など、細部まで心のこもったデザインがされているように感じた。 シックでおしゃれで、秘密の隠れ家にでもいるような親密な雰囲気。 ここにいて、まだ見ていたい。 約束の時間が迫ってくる。 少し待たせてしまおうか。 |
去りがたかった美術展 : 神奈川県立近代美術館 「ニコラ・ド・スタ−ル展」 |
1993年の夏、東武美術館でド・スタールを見て感激して、同じ展覧会が鎌倉に巡回したので、追いかけて見にいった。 抽象1歩手前のモノや風景が、厚塗りで鮮やかな色のコントラストで描かれている。 展示の最後、池を渡った先の展示室。中2階に上がると、池を背にした壁面に船の絵がかかっている。 数本のマストがとがっている、黄色い、茫洋とした船の姿。作品からちょっと目を移すと、蓮の葉の浮かぶ現実の池の水面が見える。 「この美術館だったら、この絵はここしかないよなあ」−という位置に置かれている。 まもなく作品は所蔵元に返してしまう。常設展示してくれたらいいのに。 ( いちばん興奮した展覧会は、安田火災東郷青児美術館 「 パリ都市計画グランド・プロジェクト展 」。[ 街を歩いて美術展 ] にあります。) |
|
去りがたかった博物館: 国立自然史博物館(フランス)進化の大ギャラリー http://www.mnhn.fr/ 長いこと行きたいと思っていたオルセー美術館にようやく行ったら、意外にがっかりしました。ところが、期待していなかった国立自然史博物館には、忘れがたい感動を受けました。 ↓ *この項はちょっと長いので別ページにしました。 |
1 オルセー美術館に落胆する 2 国立自然史博物館に静かに興奮する @ 植物園に行く A [比較解剖学と古生物学のギャラリー] B [進化の大ギャラリー] 3 「グラン・プロジェ」と「進化論」 @ 松葉一清「パリの奇跡」 A-1 松浦寿輝「知の庭園−19世紀パリの空間装置」 A-2 オルセー美術館の略史 A-3 退屈なオルセー美術館 A-4 植物園の略史 A-5 初期の博物館の見世物的展示 A-6 進化の大ギャラリー 4 ニースからパリへ1000kmのル・コルビュジェ紀行の最後の1日 |
| |なぜ山を歩いて|初めて感動した|去りがたかった|気に入りの|箱の家|TOP| |