[天覧山・巾着田から入間市博物館+盈進学園東野高等学校] 盈進学園パタンランゲージ



3-3 盈進学園パタンランゲージ


盈進学園は、都内から埼玉県入間市に学校を移転するのにあたって、教職員と生徒が暮らすのによい環境を作るために、アレグザンダーに設計を依頼した。
東野高等学校の建築にあたってまとめられたパタンランゲージは次のようなものであった。
少し長くなるが、外部から中に入って盈進学園博物館のあたりに至るまでと、最後の数項目を引用する。


盈進学園パタンランゲージ 第3次原案より


1-1 建物外部の特徴
 石の土台塀、木の柱、白い壁、2,3個所特別な所に漆の朱色に似たペンキで塗られた部材、深々とひさしをのばす屋根、濃い地味な屋根の色、地面の石や草が建物や敷地を特徴づけている。
1-2 外塀
 まず敷地を囲む外塀がある。
1-3 内塀
 外塀の内側に全数地の約1/5にあたる小さな面積を囲む内塀がある。
1-4 内境界区域
 内塀の内側の領域を「内境内」と呼ぶ。ここは高校や大学の主要な建物がたつ密度の高い領域である。
1-5 外境界区域
 内塀と外塀の間は「外境内」であり.、庭園や運動場、そして、種々の独立して建つ、外建築がある。


2-1 正面玄関
 内境内への入口は、外境界で始まる。外境界の重要なポイントに正門がある。
2-2 正門
 この正門は、それ自体で建築物である。

2-3 玄関道
 正門より内境内に向けて「玄関道」がある。玄関道の両側には壁か樹木が並び、非常に静かである。

2-4 第二の門
 「玄関道」が内境内と出会うところに第二の門がある。

2-5 中央広場
 第二の門の内側には、中央広場がある。この広場は大講堂と共に構成され、その講堂の正面は庭に向かっている。
2-6 大切な中心
 中央広場の先に、そして、第三の門を通り抜けると高校と大学の最も大切な中心がある。この大切な中心は、前にも述べてきたように幾重もの層を通り抜けて到達できる場である。そして、それ自体にもさらに重なり合いがあり、それ以上の静かさがそこにある。
(中略)
2-9 田の字センター
 この大切な中心は、心臓部であり、高校と大学の交差するところである。
 そこは二つの道が交差する十字形に近い形となる。漢字の”田”の字に似ているので、そこで、それを我々は”田の字センター”と名づける。
2-10 中枢部(繁華地区)
 ”田の字センター”を形成する通りと小径の交差点は辻である。この辻は、田の字センターのにぎやかな中心である。
(中略)
2-12 ホーム・ルーム通り
 又、田の字センターより直接に枝分かれしている、もう一方の通りは、ホームルーム通りである。ホームルーム通りは、高枚数室建物群によって構成されている広くて活気のある陽の当る通りである。
2-13 芝生地帯
 田の字センターのもう一方の門を通り抜けた所に芝生がある。この芝生は、特に大学生に使用されるが、大学の建物に囲まれており、湖にも行ける。
2-14 雨水の湖
 湖は、平和な憩の場所である。


3-1 大講堂
 中央広場の主要な建物は大講堂である。講堂は細長く、600人着席でき、小部屋と廊下で囲まれているので、重要な集会のために1200名全員着席できる。
3-2 盈進学園博物館
 中央広場にある第二の建物は盈進学園博物館である。小さな建物で、学校と教育方針を訪問者に説明している。この広場を取り囲む小さい建物が他にもある。
(中略)
3-7 ホームルームの建物群
 ホームルーム通りを形づくる建物は個々のホームルーム教室建物群である。この建物の各々は、二階建てで各階に一教室づつあり、二階の教室からは直接地面にでられるように階段がついている。

(中略)

5-20 ベンチ・木・池
 どこかにベンチと木と池のある静かな場所がある。この静かな場所は、大学の芝生の離れに置かれているのが自然だろう。それは芝生を横切ってくる人々の目的地ともなるからである。
5-24 自然のままの庭
 どこかに自然のままの庭がある。
5-25 庭師の小屋
 庭を壮語する人々が使用する道具や備品をしまうための小屋がある。
5-26 敷地の廻りをめぐる小道
 外境内の全周囲を通る小径が外塀の近くにある。その径を歩くと、外境内の外周を歩き廻ることになって、気持ちの良い散歩を可能にしてくれる。


これらの言葉は、盈進学園の教職員や生徒たちと対話を続けて、アレグザンダーが言葉にしたものである。
(実施段階ではこのとおり実現しなかったこともあって、大学や博物館は今のところ作られていないし、細部の相違もある。)



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