安倍城から静岡市立芹沢_介美術館・静岡県立美術館


3 静岡県立美術館


住所:静岡県静岡市谷田53−2

   東海道線草薙駅から静鉄バス県立美術館行き
   新静岡駅から静岡鉄道の電車で県立美術館美術館前で下車し、彫刻の置かれた道を歩いても楽しい
電話:054−263−5755
開館:9:30−17 (5−9月の金曜日は19:30まで)
休館:月曜日(祝日は開館) 年末・年始
ホ−ムペ−ジ:静岡県立美術館


この美術館のいちばん目立った特徴はロダンで、ロダンをめぐる専用展示館を増築しているくらい。彫刻は原型があれば複製はいくつもできてしまうが、この美術館はロダンとのつながりが深く、ロダン作品の管理者の許諾があって世界で6体目の「地獄の門」を所蔵している。

場所がらというのか、風景画の企画がよく見られるほか、ロダンとも関連して、日本が明治以後、西洋の絵画や彫刻の影響を受けいれてきた時期に照明をあてる展覧会も多い。

それと、さらっと展覧会を見ているだけでは気がつきにくいが、先端的な試みへの取り組みがとても積極的なところで、ボランティアが早くから活動しているし、ハイビジョン、インタ−ネットなどもいち早く導入している。
展覧会も、親しみやすいもので楽しませてくれる一方で、一歩先を行く姿勢もバランスよくあって、いい美術館である。


建物の設計は静岡設計連合JV。4つの設計事務所が組んでいる。
彫刻プロムナ−ドから歩いて行くと、低く水平線のように美術館の建物が現れる。威圧的だったりしなくて、とても気持ちよく近づいていける。

ただひとつ残念なのは、館内に入ったところの眺めが、なんだかとても構えた感じで、圧倒される。ヨ−ロッパの貴族の館のような、ニュ−ヨ−クの近代の高層建築のスタ−トの頃のビルのような、でもこれといった様式に基づくというのでもなく、高い天井や、ぶ厚そうな壁が大空間をつくっている。設計者は石窟寺院をイメ−ジしたということなのだが、そうした精神性というようなものより、重苦しい感じを先に受けてしまう。
似た印象を新潟県立近代美術館 (設計:日本設計)でも受けた。ここも信濃川の土手の地面が美術館の屋上庭園に続いていく、やさしい、感じのいいつくりをしているのに、入口は「無国籍風豪華重厚入口」になってしまっている。
同じ公立の美術館でも、たとえば古くは坂倉準三の神奈川県立近代美術館や礒崎新の群馬県立近代美術館などではそういうことはない。デザインをリ−ドする強い個性なしに、展示室や収蔵庫などの機能を積み上げていって設計すると、「通り道」ということのほかには特に限定的な機能のない入口付近はこうなってしまうものだろうか。
(個性的な建物がいいことばかりではないということもよく聞くことではあるけれど。)
 
本館は1986年開館。1994年にはロダン館(設計:日総建)を接続して増築している。こちらは楕円形の建物。

展示室を一巡してくると、広いガラス壁の向こうに素晴らしい展望のあるビュ−ポイントがある。



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