| 大室山から池田20世紀美術館 |
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大室山 ( 581 ) は、東伊豆、伊東市街の少し南にある。近くから見上げると、ふっくらとした山容が、さあいらっしゃいと誘ってくれている。 池田20世紀美術館は、アスファルト製造会社の創業者のコレクションを展示している。新設の美術館にこの中の1点でもあれば、1室を用意してガラスケースのなかでスター扱いされるほどの作品が、いくつもさりげなく並んでいる。海に近い暖かな伊豆の高原の立地もいいし、のんびりと時間をかけて過ごしたい美術館である。 |
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| 伊東駅−大室山 シャボテン公園行きバス 約40分 大室山−池田20世紀美術館 伊東駅行きバス 約10分 池田20世紀美術館−伊東駅 バス約30分(約10km) |
| 大室山
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| 大室山 1 海へ、山へ |
| 今日行く大室山は581mとはいいながら、周囲の地面との標高差は280mきりない。航空写真などで見ると、ポッカリと置かれた山の模型のよう。山歩きというよりは、「傾斜のある散歩道」で、のんきなもの。 都心から向かう東海道線の電車に乗っていると、平塚あたりからだろうか、ときどき海が見えるようになる。これがうれしい。 北に向かって、ちょっと高い山、歩く時間の長い山にいくときは、楽しみの他にいくらかしんどい気分や不安がまじる。 でも海に近づいていく日は、ひたすらうれしい。山にいくのが楽しみなのか、海にいくのが楽しみなのか、見分けがつかない。もしかすると僕は山より海のほうが好きなんだろうかと思うこともある。 最近、「観光 日本聖地巡礼」という本を読んだ。中沢新一と細野晴臣が、日本各地の聖地を巡りながら対談している。 聖地というのは、基本的には山なので、中沢新一は「なぜ僕らが山へ行かなきゃいけないかっていうと、山って地球がつき出してすごいメッセージを送ってるっていう感じがするからでもあるんだよね。」という。 ところが「山は1つずつ名前がついてるけど海は流れていって1つになってしまう。僕はもともと海が好きなんだけど最近は山ばっかりなんだ。」なんてこともいう。最近は山ばっかりでも、やっぱり海が好きなんだ。 こんなことも言っている。 中沢:海に来たかったんだよね、ここんとこ山ばっかりだったでしょ。 細野:きびしかったからね、大山登ったり、戸隠行ったり、僕はね、やっぱり本当は海のほうが好きなんだ。なつかしいような。 (中略) 中沢:川は水流がね、細部でどんどん変化していくでしょ。あれがコワイしオモシロイところですね。 細野:それは山のコワサと似てるね。 中沢:似てる。地形が複雑でつき出したりしてると、そこで水流が変わったり、気流が変わったり。でもリズムって基本的に言うとお母さんのドッキン、ドッキンっていうのと関係あるでしょ。 細野:うん、つねにね。海を見るとそう思う。 中沢:山にもそれはあるはずなんだけど、やっぱり意表をつく。 細野:乱気流!! 中沢:ダキニとか山姥っていうのは少女みたいに意表をつくとこがあって、お母さんみたいに全面信頼できないところがあるでしょ。 細野:うん。そのかわり魅かれる。 「 観光 日本聖地巡礼 」 中沢新一 細野晴臣 ちくま文庫 1990 そうか、細野晴臣もやっぱり海が好きなんだ。 海がお母さんで、山が少女というのは、何か思い当たるところがある。 それで結局、ああだこうだといってないで、海の見える山に行ってしまうのがいい。 |
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