| 鷲頭山から芹沢光治良文学館・若山牧水記念館・K美術館 |
| K美術館 |
| 静岡県駿東郡清水町伏見254-4 沼津駅 又は三島駅から 「伏見新田バス停前」下車 tel. 0559-76-1915 11:00-18:00 休館:月曜日( 祝日のときは翌日) 年末年始 http://web.thn.jp/kbi/ |
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味戸ケイコ(あじとけいこ)作品を常設している。 味戸ケイコは北海道函館市生まれ。多摩美術大学デザイン科卒。イラストレーション、絵本に独自の世界を開く。 第1回サンリオ美術賞、「花豆の煮えるまで」で赤い鳥さし絵賞、「あのこがみえる」でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞など。 装丁、絵本、画集、エッセイ集、個展など多数。 美術館には、鉛筆で描き、水彩で淡い着色をした作品が並んでいる。 描かれる絵は、多くが中心に少女がいる。 可愛らしいというよりは、まず寂しい感じを受ける。 影のような世界で、どこからかかすかな光があるだけ。 ときにはとても不安な世界に導かれる。今どこにいるかわからない。後退して後退して、はるかな幼い頃に戻っている。あるいは、この世界とは別の遠いところにいる。だから、おとなになって覚えたトラブルの解決のしかたとか、心配を紛らせるやりすごしかたとかは通用しない。この状況をどう切り抜けていったらいいのかわからない。 自分の判断では動けない、夢を見ているような、受け身な感覚。 忘れずにいた心の中の傷にふっと触れてしまうような痛みを覚えることもある。 印刷された本で見てもいいけれど、美術館で原画を見ると、1本1本の線の動き、塗りつぶした面のかすれた手触りなどまで感じられる。少女の長い髪が風に揺らぐ鉛筆の線の繊細さ。ごく淡い着色なのに、かすかな光を発して鮮やかに輝いてみえる微妙な美しさ。 美術館のオーナーがお茶をいれてくれる。 こんな絵をかく人はどうやって現実を生きているのかと思ってしまうのだが、この美術館のオ−プニングのときの記念写真があって、当の作家がうつっている。オ−ナ−夫人が「とてもほんわかした人」だという。 (このあと銀座の画廊で個展があったときにお会いする機会があったが、ほんとうにやさしそうな柔らかい印象の方であった。) 海を見ながら軽快な山道を歩いて、風に吹かれて船に乗って、おしまいに好きな作家の作品を心ゆくまで見られて、とてもいい1日を送る。 でも日が暮れてきて、満ち足りたような、なんだか寂しいような心持ちになって景色を眺めながら、バスと新幹線を乗り着いで帰る。 |
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